aoiumiのブログ

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不識布マスク排除の動き

札幌ではマスクは 不織布以外だめ? ウレタン製「高リスク」札幌で排除の動き 専門家「場所に応じ選んで」
01/26 北海道新聞朝刊場抜粋



 新型コロナウイルスの感染拡大が続く札幌市内の医療機関などで、不織布製マスクの着用を求める動きが広がっている。ウレタン製マスクについて、札幌市保健所が昨秋、医療機関に対し、不織布より感染リスクが高いと通知したためで、体育施設などでも不織布着用を求めている。インターネット上ではウレタンを着けた人を非難する声も出ている。だが専門家は「ウレタンも飛沫(ひまつ)を防ぐ効果は十分ある」として、場所に応じた使い分けを求めている。


■受診断る病院も


 札幌市厚別区の羊ケ丘病院は昨年11月下旬、病院の出入り口に不織布製マスクの自動販売機を設置した。ウレタンや布製を着けた患者が来院すると不織布製への交換を促し、従わない場合は受診を断っている。担当者は「保健所の通知もあり、医療継続のためには仕方がない」と話す。


 ウレタンと不織布の比較が注目されたきっかけの一つは、スーパーコンピューター「富岳」を使った理化学研究所などの分析だ。実験では飛沫の飛散削減効果は、息を吐く時で不織布製が約80%、布製は66~82%、ウレタン製は約50%だった。


 札幌市保健所は昨年10月、市医師会を通して各病院にマスクの種類によって陽性者との濃厚接触リスクが異なる点を通知。不織布製と医療用サージカルマスクは低リスクの「○」とし、布製やウレタン製は中リスクの「△」、マスクなしは「×」とした。布製は手作りなどで肌に密着しにくい場合があり△とした。


 医療機関向け通知の内容を知った市内のスポーツ施設などでも不織布製着用を求める動きが相次ぐ。33カ所の体育施設運営を受託する札幌市スポーツ協会は昨年11月下旬から不織布製の着用を推奨。協会運営の体育館を拠点にするバレーボール・Vリーグ2部のサフィルヴァ北海道(札幌)も同月から拠点での試合の来場者に不織布製着用を求めることにした。チームの運営法人は「リスクが高まらないよう、不織布をお願いせざるを得ない」とする。


 ツイッターなど会員制交流サイト(SNS)では「ウレタンで買い物。危機意識が低い」「ウレタンの人には近づきたくない」などウレタン製への批判が出ている。ウレタン製を使う同市白石区の会社員村田実咲さん(26)は昨年12月、同僚から「職場では不織布マスクの方がいい」と注意された。「ウレタンは眼鏡が曇りにくいなど利点もある。マスクの種類で非難されるのは息苦しい」と話す。


■効果は否定せず


 市保健所は、不織布マスク以外の感染防止効果について「効果を否定するわけではない」と強調。「マスクの種類は濃厚接触者判定の基準の一つだが、換気状況など多くの条件を総合的に判断する」としている。


 理化学研究所などの分析チームリーダーの坪倉誠・神戸大教授は「重症化リスクの高い患者のいる医療機関では不織布製が理想的だが、それ以外ではウレタン製でも十分な防止効果が期待できる。場所や体調を考慮してマスクを選んでほしい」と話す。(金子文太郎、石垣総静)